苫小牧で溶接・鉄骨の仕事をするなら|正興産業の仕事内容と会社の特徴

「苫小牧で溶接の仕事を探しているけど、どの会社がどんな仕事をしているのか、外からだとよくわからない。」

「せっかく働くなら、溶接の腕をしっかり磨ける会社がいい。」

そんな方に向けて、この記事では苫小牧市の株式会社正興産業を紹介します。

正興産業は、鉄骨の加工・溶接から、発電所やプラントのメンテナンス、港湾での荷役、倉庫内の作業まで、幅広い仕事を手がける会社です。

なかでも特徴的なのが、溶接の技術を大切にしていることです。

役員が地元の工業高校で高校生に溶接を指導し、その生徒たちが全国規模の大会で入賞するなど、技術を次の世代につなぐ取り組みもしています。

苫小牧で溶接や鉄骨の仕事に興味がある方は、会社選びの参考にしてください。

この記事でわかること
  • 株式会社正興産業がどんな会社で、どんな仕事をしているか
  • 鉄鋼部(鉄骨・溶接・プラント)と港湾部(港湾・倉庫)の仕事の違い
  • 溶接の技術指導に力を入れている会社の特徴
  • 働くうえで役立つ資格と、応募前に確認しておきたいこと

株式会社正興産業はどんな会社?

正興産業は、苫小牧市元中野町に拠点を置く会社です。

事業は大きく「鉄鋼部」と「港湾部」の2つに分かれています。

鉄骨や溶接といったものづくりの仕事と、港や倉庫で物流を支える仕事の両方を持っているのが特徴です。

会社として大切にしているのは、「確かな技術力」と「安全への意識」です。

会社の基本情報

項目 内容
社名 株式会社 正興産業
代表取締役 盛 祐一
所在地 北海道苫小牧市元中野町2-11-7
電話・FAX 0144-82-7679
事業内容 港湾運送関連事業、倉庫内作業及びピッキング作業、鉄骨・製缶及び溶接業、発電設備工事及びプラント事業、建設工事・テント倉庫
設立・従業員数  

2つの部門と5つの事業

正興産業の仕事を部門ごとに整理すると、次のようになります。

部門 事業 主な仕事
鉄鋼部 鉄骨・製缶及び溶接業 図面をもとにした鉄骨の製作・加工、現場での溶接・取付
発電設備工事及びプラント事業 発電所のタービンなどの分解・点検・修理、石油タンクやプラント設備の清掃・メンテナンス
建設工事・テント倉庫 新築・改修工事、テント倉庫の施工
港湾部 港湾運送関連事業 コンテナや重量物の玉掛け作業、クレーン・ガントリークレーンの操作
倉庫内作業及びピッキング作業 フォークリフトでの入出庫、在庫管理、注文に応じたピッキング

製造業のメディアとして特に注目したいのは、鉄鋼部の仕事です。

この記事でも、鉄骨・溶接・プラントの仕事を中心に紹介します。

MEMO
製缶(せいかん)とは、鋼板や形鋼を切断・曲げ・溶接して、タンクや架台、ダクトなどの大きな構造物を作る仕事です。缶詰の缶を作る仕事ではありません。詳しくは「製缶工の仕事内容」で解説しています。

溶接の技術を大切にする会社

正興産業を紹介するうえで一番伝えたいのは、溶接の技術を本気で磨き、次の世代に伝えている会社だということです。

鉄鋼部長は溶接のマイスター

鉄鋼部を率いる村田浩司常務は、溶接の分野で次のような認定や役職を持っています。

村田常務の主な認定・役職(会社ホームページより)
  • 日本溶接協会 マイスター認定者
  • ものづくりマイスター(電気溶接)認定者
  • 苫小牧溶接協会 副会長・事務局長

ものづくりマイスターとは、高い技能を持ち、若い人への技術指導ができる人を国の制度で認定するものです。

こうした人が部門のトップにいる職場では、溶接の品質や基本動作を大切にする考え方が、現場全体に伝わりやすくなります。

これから溶接を覚えたい方にとっては、正しい基本を身につけやすい環境だと言えます。

高校生への溶接指導と全国大会での入賞

正興産業は、地元の苫小牧工業高校で、村田常務が生徒に溶接の訓練指導を行っています。

2026年8月に愛媛県新居浜市で開かれた「第10回全国選抜高校生溶接技術競技会」では、指導を受けた生徒2人が炭酸ガスアーク溶接の部に出場し、5位と6位に入賞しました。

さらに、6月の「高校生ものづくりコンテスト北海道大会」の溶接部門で2位となった生徒が、11月に苫小牧で開かれる全国大会に出場する予定です。

会社として、地域の若い溶接工を育てることに力を入れていることがわかります。

入社を考える人にとっても、「この会社は溶接をきちんと教えられる」という判断材料になります。

MEMO
炭酸ガスアーク溶接(CO2溶接)は、鉄骨や製缶の現場で最もよく使われる溶接方法の一つです。仕組みや特徴は「CO2溶接とは?」で解説しています。

鉄鋼部の仕事内容

ここからは、鉄鋼部の仕事を事業ごとに見ていきます。

結論として、鉄鋼部の仕事は工場で作る仕事と、現場で組み立てる・直す仕事の両方があるのが特徴です。

鉄骨加工・溶接

設計図をもとに、建物や構造物の骨組みとなる鉄骨を製作・加工します。

会社のホームページでは、空港の増築プロジェクトや、札幌市内の大規模な商業ビルの建設に関わったことが紹介されています。

工場で作った鉄骨を現場に運び、溶接や取り付けを行う「建方(たてかた)」の作業も担当しています。

実績としては、鉄骨製品の建方のほか、鉄骨の螺旋階段や、小荷物用の昇降機(ダムウエーター)の取り付けなども紹介されています。

作業の場所 主な仕事 身につく技術
工場 鋼材の切断・穴あけ、組み立て、溶接 図面の読み方、溶接の基本、寸法の管理
建設現場 鉄骨の建方、現場溶接、取り付け 高所作業、クレーン作業との連携、現場での段取り

発電設備工事・プラント

全国の火力・原子力発電所で、タービンなどの重要な設備を分解・点検・修理する「オーバーホール」の仕事をしています。

また、石油タンクやプラント設備の清掃・メンテナンスも担当しています。

発電所の設備は、止まると多くの人の生活に影響が出る大事なものです。

そのため、決められた手順を正確に守ることと、安全への意識がとても重視されます。

全国の発電所が現場になるため、出張が入る可能性があります。家族の予定と合わせて、事前に確認しておくと安心です。

建設工事・テント倉庫

新築工事や改修工事、テント倉庫の施工も行っています。

実績として、テント倉庫の基礎工事が紹介されています。

テント倉庫は、鉄骨の骨組みに膜をかけて作る倉庫で、港や物流の多い苫小牧では需要のある建物です。

鉄骨の仕事と港湾・物流の仕事の両方を持つ正興産業らしい事業と言えます。

港湾部の仕事内容

港湾部は、苫小牧港での荷役や倉庫の作業を担当しています。

製造業の仕事とは少し違いますが、苫小牧という土地ならではの仕事です。

  • コンテナや重量物を吊り上げるための玉掛け作業
  • 大型クレーンやガントリークレーンを操作し、船と岸壁の間で荷物を積み下ろしする仕事
  • フォークリフトを使った倉庫の入庫・出庫、在庫管理
  • 注文に合わせて商品を取り出すピッキング作業

苫小牧港は北海道の物流の玄関口の一つで、船の荷物を扱う仕事が安定してあります。

クレーンやフォークリフトの資格を持っている方は、その資格を活かせる仕事です。

正興産業で活かせる資格

会社のホームページでは、社員が持っている資格として次のものが紹介されています。

応募の時点ですべて必要なわけではありませんが、持っていると仕事の幅が広がる資格です。

資格 主に役立つ仕事
ガス溶接・アーク溶接 鉄骨の製作、現場溶接、設備の補修
とび一級 鉄骨の建方、高所での組み立て
高所作業車 高い場所での取り付け・点検
クレーン・小型移動式クレーン 鉄骨や重量物の吊り上げ、港湾での荷役
車両系建設機械 建設工事、基礎工事
フォークリフト 倉庫内作業、工場での資材の移動
大型・けん引・大型特殊免許 資材や重機の運搬

溶接の資格については「溶接の資格の種類」、JISの技能検定については「溶接の技能検定」で詳しく紹介しています。

玉掛けやクレーンの資格は、溶接の仕事でもよく使います。詳しくは「金属加工で役立つクレーン・玉掛け」をご覧ください。

どんな人に向いている会社か

ここまでの内容から、正興産業は次のような人に合いやすい会社だと考えられます。

正興産業に向いている人
  • 溶接の腕をしっかり磨きたい人:マイスター認定者のもとで、基本から技術を学べる
  • いろいろな現場を経験したい人:工場、建設現場、発電所、プラントと現場の幅が広い
  • 資格を増やしてステップアップしたい人:溶接、クレーン、とびなど、活かせる資格が多い
  • 苫小牧で腰を据えて働きたい人:地元の工業高校とつながりのある、地域に根ざした会社

知っておきたい大変さ

一方で、現場の仕事ならではの大変さもあります。

現場ならではの大変さ
  • 高所での作業がある:鉄骨の建方や設備工事では、安全帯を使った作業が基本
  • 季節の影響を受ける:屋外の現場は冬の寒さ、プラントの中は夏の暑さが厳しい
  • 出張の可能性:全国の発電所が現場になることがある
  • 手順を守る厳しさ:発電所やプラントでは、決められた手順と安全ルールの徹底が求められる

苫小牧は内陸部に比べて雪は少なめですが、冬は路面が凍結します。

通勤や現場への移動は車が基本になるので、冬道の運転には慣れておきたいところです。

冬の通勤事情は「北海道の金属加工の仕事と冬の通勤」も参考にしてください。

溶接の仕事に向いている人の特徴は「溶接工に向いている人」でも紹介しています。

 

応募前に確認しておきたいこと

正興産業は事業の幅が広い会社なので、自分がどの部門・どの現場で働くことになるのかを最初に確認しておくことが大切です。

次の項目を、問い合わせや面接で聞いておくと安心です。

確認しておきたい質問リスト
  • 配属は鉄鋼部か港湾部か、途中で変わることはあるか
  • 工場の仕事と現場の仕事は、どのくらいの割合か
  • 発電所などへの出張はどのくらいの頻度・期間か
  • 溶接は誰が、どのように教えてくれるか
  • 資格取得の支援はあるか、費用は会社負担か
  • 作業着・安全靴・保護具は支給されるか

可能であれば、工場の見学をお願いしてみるのもおすすめです。

溶接の作業場の整理整頓や、働いている人の様子を見ると、会社の雰囲気がよくわかります。

見学で見るべきポイントは「溶接の職場見学で確認すべきこと」で解説しています。

問い合わせの方法

採用に関する問い合わせは、正興産業へ直接連絡します。

方法 連絡先
電話 0144-82-7679
会社ホームページ 株式会社正興産業 お問い合わせ

募集が出ていない時期でも、「溶接の仕事に興味があります」と問い合わせてみることで、話を聞ける場合があります。

よくある質問

溶接の経験がなくても働けますか?

未経験者の受け入れについては、会社に確認が必要です。ただ、高校生への溶接指導をしている会社なので、基本から教える体制づくりには慣れていると考えられます。面接で「未経験の場合、最初はどんな仕事から始めますか」と聞いてみてください。

溶接の仕事と港湾の仕事、どちらに配属されるか選べますか?

配属の決め方は会社によって異なります。応募の際に、希望する部門をはっきり伝えておくのがおすすめです。

苫小牧以外に住んでいても働けますか?

拠点は苫小牧市なので、通勤できる範囲に住むことが前提になります。白老町や千歳市など、近隣から通う方法もあります。寮や住宅手当の有無は会社に確認してください。

将来、溶接のプロとしてキャリアを積めますか?

鉄骨・製缶・プラントと、溶接を使う現場の幅が広い会社です。資格を取りながら経験を重ねれば、溶接の技術者として長く働く道が描きやすい環境です。キャリアの考え方は「溶接工のキャリア」も参考にしてください。

まとめ

この記事のまとめ
  • 株式会社正興産業は、苫小牧市で鉄骨・溶接・プラントと、港湾・倉庫の仕事を手がける会社
  • 鉄鋼部長はマイスター認定を持つ溶接のプロで、地元の工業高校で溶接を指導している
  • 指導を受けた高校生が全国規模の溶接競技会で入賞するなど、技術の伝承に力を入れている
  • 工場での製作から、建設現場、全国の発電所まで、経験できる現場の幅が広い
  • 配属部門や出張の有無など、事業が幅広い会社ならではの点は応募前に確認するのがおすすめ

溶接の技術をきちんと身につけたい方、苫小牧で長く腕を振るいたい方にとって、正興産業は検討する価値のある会社です。

気になった方は、まず電話で話を聞いてみるところから始めてみてください。

苫小牧の仕事探し全体については「苫小牧で製造・金属系の仕事を探すには?」、溶接の腕を上げる方法は「溶接工のスキルアップ」、北海道で溶接の資格を取る方法は「北海道で溶接の資格を取るには」もあわせてご覧ください。